高千穂写真ギャラリー「高千穂の夜神楽」（下田原神楽）2011年度

下田原神楽　平成24年１月21日～22日　於：高岩公民館（「北小糸」小組担当）

No.	演目	人数	内容	命付	JPG
	準備作業		神楽の舞も大変ですが、舞の他にも裏方さん達の準備作業があります。ご苦労様です。
	三時の茶飲み
	注連おこし（しめおこし）		１６時３８分。神庭など準備完了の儀式
	お祓い		１６時４８分。小糸茶堂に行く前の儀式
	小糸茶堂へ移動		徒歩で移動。
	小糸茶道で神事	全員	１７時。今年は、下田原地区のうち「北小糸」小組が担当のため、小糸茶堂で神事。
	道行き（みちゆき）		小糸茶堂から道行き。徒歩で移動し、高岩棒術保存会の棒術隊を先頭に道行き。
	舞入（まいいれ）		１７時１５分頃。宿に舞い込む。外注連は回れる構造であったが、そのまま入場。
１	彦舞（ひこまい）	１	１７時２７分頃。猿田彦命が天孫降臨のおのころ島に見立てた桝に乗って四方割りを行う。	猿田彦命（さるたひこのみこと）
２	太殿（たいどの）	４	１７時４０分頃。神楽を行う社を建立する舞。下田原神楽では、「御光屋始め」が太殿の最初の部分として行われた。	久久之遅命（くくぬちのみこと）・金山彦命（かなやまひこのみこと）・迦具土命（かぐつちのみこと）・水波売命（みずはのみこと）
３	神颪（かみおろし）	３	１８時１７分頃。神庭を清めて神を勧請する舞。神颪・鎮守・杉登の３番を「式３番」と言う。日神楽（昼に舞われる短い神楽）では必ず舞われる。	神漏岐命（かむろぎのみこと）【天神】・忍穂耳命（おしほみのみこと）【地神】・中筒男命（なかつつおのみこと）【海神】
４	鎮守（ちんじゅ）	２	１８時３８分頃。神が社に降臨し鎮まり給うことを表現した舞。	大屋津姫命（おおやつひめのみこと）・■（＝木＋爪）津姫命（つまづひめのみこと）
５	杉登（すぎのぼり）	２＋１	１８時５３分～１９時２１分。神が神殿に杉を伝わって降臨してくる神楽。途中で入鬼神が入る。下田原神楽は入鬼神に尻付きがつく。	椎根津彦命（しいねつひこのみこと）・菟狭津彦命（うさつひこのみこと）・入鬼神は武御雷命（たけみかづちのみこと）
	神事（しんじ）・直会（なおらい）		１９時２２分。式三番終了後の式典。一礼一拍手でいただきますの後に、観客にもうどんやおにぎりや煮染めなど振るまわれた。女性部の皆様、おいしかったです。ありがとうございました。
６	地固（じがため）	４	２０時３５分。国作りや田作りのために土地を堅固にする舞。最後に宝渡しの儀式がある。	天児屋根命（あめのこやねのみこと）・事代主命（ことしろぬしのみこと）・太玉命（ふとたまのみこと）・五十猛命（いそたけるのみこと）
７	袖花（そではな）	４	２１時１８分。猿田彦命が天鈿女命の袖を引いて導いたことから縁結びの舞と言われる。	天鈿女命（あめのうずめのみこと）・■（＝木＋爪）津姫命（つまづひめのみこと）・石凝姥命（いしこりどめのみこと）・木花開耶姫命（このはなさくやひめのみこと）
８	幣神添（ひかんぜ）	２＋１	御幣（ごへい）を持って舞う。高千穂の方言では幣を「ひ」と発音する。下田原神楽では道化荒神が入る。	彦狭知命（ひこさしりのみこと）・手置帆負命（たおきほおひのみこと）・道化荒神
９	沖逢（おきえ）	４	２２時７分。海原より来る神を招ずる舞。	天村雲命（あめのむらくものみこと）・思兼神（おもいかねのかみ）・事代主神（ことしろぬしのかみ）・天穂日命（あめのほひのみこと）
			観客席が賑わっていたので振り向くと、子供が神楽のまねをしていました。後継者になって欲しいものです。
１０	武智神添（ぶちかんぜ）	２	「鞭かざし」とも言われる。戦いの準備の舞とも、龍王の舞とも言われる。	弟橘姫命（おとたちばなひめのみこと）・衣通郎姫命（そとほりいいらつひめのみこと）
１１	住吉（すみよし）	４	２３時６分。海神を讃える讃える神楽。	大綿津見命（おおわだつみのみこと）・中筒男命（なかつつおのみこと）・底筒男命（そこつつおのみこと）・表筒男命（うわつつおのみこと）
１２	七貴神（しちきじん）	７	大国主神と子供神６人の合計７人の神が登場し、親神が子供神に舞を教える舞。「下田原神楽では、七貴神の子神に飛び入り女性の参加も認めている。」とアナウンスがあり、今年度は３人の女性が女神役で飛び入り参加となった。このようなしきたりは下田原神楽のみですので、他の地区で参加できないのかとか言わないようにお願いします。	大国主命（おおくにぬしのみこと）と子神六神
	よながり		０時４分。女性部の皆様、おいしかったです。ありがとうございました。
１３	弓正護（ゆみしょうご）	２	０時３６分。弓の神威をもって悪魔を祓う神楽。	月夜見命（つくよみのみこと）・天日鷲命（あめのひわしのみこと）
１４	本花（ほんはな）	４	おめでたいご披露の祝いの舞。お盆の中には榊の葉が入っています。	天鈿女命（あめのうずめのみこと）・石凝姥命（いしこりどめのみこと）・■（＝木＋爪）津姫命（つまづひめのみこと）・木花開耶姫命（このはなさくやひめのみこと）
１５	五穀（ごこく）	５	五穀（米・稗・粟・豆・玉蜀黍）豊饒を祈る神楽。下田原の五穀は種を紙にくるんで榊の枝に付けたものを使っています。	倉稲魂命（うかのみたまのみこと）・大田命（おおたのみこと）・大宮売命（おおみやめのみこと）・保食神（うけのちのかみ）・大己貴命（おおなむちのみこと）
１６	杵舞い（きねまい）	１	杵を持って舞う。	命付けは不明。
１７	御神体（ごしんたい）	２	２時１８分頃。イザナギ・イザナミ２神の国産みの舞。酒こしの舞とも言われる。「下田原神楽では観客を神庭に引っ張り込み酒を飲ませたりする。」とアナウンスされ、今年は２人ほど引きずり込まれた。最後に餅捲きがある。	伊邪那岐命（いざなぎのみこと）・伊邪那美命（いざなみのみこと）
１８	火の前（ひのまえ）	４	火伏せ神楽。御幣に日月の透かし窓がある。宝冠も大きく独特。	命付けは不明。
１９	地割（じわり）	６	土地の割り替えの舞。「山の神」を神格化した荒神が、密教の三宝荒神と習合して、のちに竈神としての神格が残った。台所で竈祭を行い、舞い込む。最後に荒神問答がある。下野神楽から伝承されたので、女性達が荒神様の袴の裾を引っ張る「裾引き」が見られる。今年度の神楽宿の高岩公民館では間取りの都合上、「裾引き」は台所にいた女性に限定された。	須佐之男命（すさのおのみこと）【荒神】・太玉命（ふとたまのみこと）【幣差】・武御雷命（たけみかづちのみこと）【太刀舞】・天児屋根命（あめのこやねのみこと）【神主】・月読命（つくよみのみこと）【弓舞】とあるが、若干人数が違う部分の命付は不明。
２０	岩潜り（いわくぐり）	４	３時４４分。岩間を走る激流の意で、太刀をくぐる舞。	武御雷命（たかみかづちのみこと）・手置帆負命（たおきほひのみこと）・天目一筒命（あめのまひとつつのみこと）・天穂日命（あめのほひのみこと）
２１	芝上げ荒神（しばあげこうじん）＝御柴（おんしば）	２	柴に乗って２神が外注連前から神庭へ舞い込む。めくりには「御柴」ともあったが、浅ヶ部地区のように外注連を３回回ることも荒神問答も無かった。消防団の人達によって運び込まれた。	命付けは不明。
２２	大神（だいじん）	３	荒神の神威を大幣として表し、麻緒の力によって魔祓をして福を招来する祓いの力のこもった願神楽。最後に「三度の拝み」を四方と中央に行う。	矢房八郎拝鷹天神（やぶさのはちろうはいたかてんじん）・道反命（みちのたんのみこと）・伊勢津彦（いせつひこ）
省略	八鉢（やつばち）	１	少彦名命が唐国より珍しい宝物や薬草を入手して帰国の途中、嬉しさのあまり船べりを叩いた喜びの舞。太鼓の上で逆立ちをする。今年度は省略された。	少彦名命（すくなひこなのみこと）
省略	太刀神添（たちかんぜ）	２	太刀の神威により厄難を祓う舞い。	大屋津姫命（おおやつひめのみこと）・■（＝木＋瓜）津姫命（うまづひめのみこと）
２３	山森（やまもり）	３＋２だが、今年は１＋２	５時９分。山の神に願を込めて山産物の豊作を祈り害をなすシシを退治する。正護２＋山の神＋シシ２の予定が、人数不足で山の神とシシ２頭だけだった。口鉄砲で「ドーン」と叫ぶとシシが倒れます。	青龍王命（せいりゅうおうのみこと）・赤龍王命（しゃくりゅうおうのみこと）・白龍王命（はくりゅうおうのみこと）・黒龍王命（こくりゅうおうのみこと）・黄龍王命（おうりゅうおうのみこと）＝大山祇命（おおやまずみのみこと）
２４	伊勢神楽（いせかぐら）	１	５時２１分頃。岩戸開きを迎える祓いの舞。	天児屋根命（あめのこやねのみこと）
２５	柴引（しばひき）	１	５時４１分頃。天香具山の榊を根ごと抜いて、岩戸の前に飾る舞。	太玉命（ふとたまのみこと）
２６	手力男（たぢからお）	１	５時５３分頃。天照大神が天岩戸に隠れているところを探り、天岩戸を開くために思案する舞。	手力男命（たぢからおのみこと）
２７	鈿女（うずめ）	１	６時１２分頃。天鈿女命が、天岩戸の前で調子面白く舞った舞。	天鈿女命（あめのうずめのみこと）
２８	戸取（ととり）	１	６時２１分頃。手力雄命が天岩戸を開き、岩戸を投げる舞。投げる場所は、「日向の国小戸の檍ヶ原」と「伊勢の国山田ヶ原」が一般的であるが、地区によっては、「信濃の国戸隠嶽」とする地区もある。	手力雄命（たぢからおのみこと）。戸取りの明神（ととりのみょうじん）とも呼ばれる。
２９	舞開（まいぎらき）	１	６時３７分頃。天岩戸が開いた喜びの舞。舞の途中から、日月の鏡を手力雄命が持って舞う。	手力雄命（たぢからおのみこと）。
３０	繰下（くりおろし）前半	４	６時４８分頃。	天児屋根命（あめのこやねのみこと）・天村雲命（あめのむらくものみこと）・天日鷲命（あめのひわしのみこと）・天帆負命（あめのほおいのみこと）。
３１	注連口（しめくち）	１	６時５９分頃。	入鬼神
３０	繰下（くりおろし）後半	４	７時５分頃。下田原地区では繰下後半の途中で外注連が倒され、御幣が配布される。	天児屋根命（あめのこやねのみこと）・天村雲命（あめのむらくものみこと）・天日鷲命（あめのひわしのみこと）・天帆負命（あめのほおいのみこと）。
３２	雲下（くもおろし）	５	７時１５分頃。神楽33番のフィナーレ。雲から紙ふぶきが舞い落ちる。７時１８分終了。	神漏美命（かむろみのみこと）・手置帆負命（たおきほおいのみこと）・太玉命（ふとたまのみこと）・思兼命（おもひかねのみこと）・天児屋根命（あめのこやめのみこと）
	神事（しんじ）		７時２２分頃。最後の神事。神送り。７時４５分終了。

※下田原神楽は、毎年新暦１月第３土日前後に行われます。あらかじめ日程を確認してください。
※家の中でありますが、戸を開けたままのため、一晩中見るということは、寒さとの戦いです。防寒具を忘れずに。
※下田原地区では、今のところ三脚が禁止されていませんが、他の人に迷惑をかけないように見学しましょう。
※七貴神の子神役として女性を神庭に入れる風習は下田原神楽だけですので、他の地区で何故入れないのか？とか言わないでください。あくまでも地区のシキタリで行われていますので、ご理解ください。
※時間はあくまでも平成２３年度のデータです。
※今年は北小糸地区が担当でしたが、来年以降は、「南梶原→染野→南小糸→宮尾野→釜石→梶原」まで決定しています。
※八鉢と太刀神添が省略されましたが、杵舞が入っています。

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