下野神楽 平成18年11月22日〜23日 於:八幡 甲斐清仁氏宅
No. | 演目 | 人数 | 内容 | 命付 | JPG |
御神酒上げ | 神社へ行く前の御神酒上げ。 | ||||
大神宮様迎え(だいじんぐうさまむかえ) | 下野八幡大神社とは別にお祀りしてある天照大神像をお迎えに行く。 | ||||
神事 | 下野八幡大神社で神事。旭ヶ丘保育園のかわいい園児たちも棒術隊として参加。 | ||||
道行き(みちゆき) | 自動車で神社から神楽宿のそばまで移動し、道行き神楽を行う。 今年度は、神楽宿と神社の途中に大神宮を祭る場所があるので、道行きの途中で大神宮が合流するという貴重な映像を撮影することができた。 |
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舞入(まいいれ) | 外注連を3回回り、宿に舞い込む。今年度は外注連が回れる構造でなかったので、直接舞い込んだ。 | ||||
神事 | |||||
夕食 | |||||
御神屋誉(みこうやほめ) | 4+3 | 太鼓を打ちながら唱教を唱える。神楽宿や道具などを誉める。 | |||
1 | 彦舞(ひこまい) | 1 | 猿田彦命が天孫降臨のおのころ島に見立てた桝に乗って四方割りを行う。 | 猿田彦命(さるたひこのみこと) | |
2 | 太殿(たいどの) | 4 | 神楽を行う社を建立する舞。下野神楽では、太鼓に「むらし太鼓」が大太鼓とは別に使われていた。 | 久久之遅命(くくぬちのみこと)・金山彦命(かなやまひこのみこと)・迦具土命(かぐつちのみこと)・水波売命(みずはのみこと) | |
3 | 神降(かみおろし) | 3 | 神庭を清めて神を勧請する舞。神降・鎮守・杉登の3番を「式3番」と言う。日神楽(昼に舞われる短い神楽)では必ず舞われる。 | 神漏岐命(かむろぎのみこと)【天神】・忍穂耳命(おしほみのみこと)【地神】・中筒男命(なかつつおのみこと)【海神】 | |
4 | 鎮守(ちんじゅ) | 2 | 神が社に降臨し鎮まり給うことを表現した舞。 | 大屋津姫命(おおやつひめのみこと)・■(=木+爪)津姫命(つまづひめのみこと) | |
5 | 杉登(すぎのぼり) | 2+1 | 神が神殿に杉を伝わって降臨してくる神楽。途中で入鬼神が入る。入鬼神に尻付きが付く。雨天の為、柴入れは中止となった。 | 椎根津彦命(しいねつひこのみこと)・菟狭津彦命(うさつひこのみこと)・入鬼神は武御雷命(たけみかづちのみこと) | |
直会(なおらい) | 式三番終了の直会 | ||||
6 | 地固(じがため) | 4 | 国作りや田作りのために土地を堅固にする舞。最後に「宝渡し」がある。 | 天児屋根命(あめのこやねのみこと)・事代主命(ことしろぬしのみこと)・太玉命(ふとたまのみこと)・五十猛命(いそたけるのみこと) | |
7 | 幣神添(ひかんぜ) | 2+1 | 御幣(ごへい)を持って舞う。高千穂の方言では幣を「ひ」と発音する。上野・田原系統では道化荒神が入る。 | 彦狭知命(ひこさしりのみこと)・手置帆負命(たおきほおひのみこと) ・道化荒神 |
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8 | 本花(ほんはな) | 4 | おめでたいご披露の祝いの舞。本年度の下野では餅が盆に盛られ、せんぐまきがあった。 | 天鈿女命(あめのうずめのみこと)・石凝姥命(いしこりどめのみこと)・■(=木+爪)津姫命(つまづひめのみこと)・木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと) | |
9 | 地割(じわり) | 5 | 土地の割り替えの舞。「山の神」を神格化した荒神が、密教の三宝荒神と習合して、のちに竈神としての神格が残った。台所で竈祭を行い、舞い込む。下野神楽では、竈祭りの後台所から舞いだす際に、女性達が荒神の裾を引っ張る「裾引き」がある。 | 須佐之男命(すさのおのみこと)【荒神】・太玉命(ふとたまのみこと)【幣差】・武御雷命(たけみかづちのみこと)【太刀舞】・天児屋根命(あめのこやねのみこと)【神主】・月読命(つくよみのみこと)【弓舞】 | |
10 | 八鉢(やつばち) | 1 | 少彦名命が唐国より珍しい宝物や薬草を入手して帰国の途中、嬉しさのあまり船べりを叩いた喜びの舞。 太鼓の上で逆立ちをする。 |
少彦名命(すくなひこなのみこと) | |
11 | 岩潜(いわくぐり) | 4 | 岩間を走る激流の意で、太刀をくぐる舞。 | 武御雷命(たかみかづちのみこと)・手置帆負命(たおきほひのみこと)・天目一筒命(あめのまひとつつのみこと)・天穂日命(あめのほひのみこと) | |
直会(夜食) | |||||
12 | 住吉(すみよし) | 4 | 海神を讃える讃える神楽。 | 大綿津見命(おおわだつみのみこと)・中筒男命(なかつつおのみこと)・底筒男命(そこつつおのみこと)・表筒男命(うわつつおのみこと) | |
13 | 弓正吾(=弓正護)(ゆみしょうご) | 2 | 弓の神威をもって悪魔を祓う神楽。最後に宝渡しの儀式がある。 | 月夜見命(つくよみのみこと)・天日鷲命(あめのひわしのみこと) | |
14 | 沖会(=沖逢)(おきえ) | 4 | 海原より来る神を招ずる舞。 | 天村雲命(あめのむらくものみこと)・思兼神(おもいかねのかみ)・事代主神(ことしろぬしのかみ)・天穂日命(あめのほひのみこと) | |
15 | 七鬼神(=七貴神)(しちきじん) | 7 | 大国主神と子供神6人の合計7人の神が登場し、親神が子供神に舞を教える舞。※今年度は、子神が1人多く7人で、親神を含めて8人で舞った。 |
大国主命(おおくにぬしのみこと)と子神六神 | |
16 | 酒漉し(さけこし)=御神体(ごしんたい) | 2 | イザナギ・イザナミ2神の国産みの舞。酒こしの舞とも言われる。 | 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと) | |
17 | 鞭神添(むちかんぜ)=武智(ぶち) | 「鞭かざし」とも言われる。戦いの準備の舞とも、龍王の舞とも言われる。 | 弟橘姫命(おとたちばなひめのみこと)・衣通郎姫命(そとほりいいらつひめのみこと) | ||
18 | 山守(=山森)(やまもり) | 3+1+2 | 龍神の舞。青龍・白龍・赤龍・黒龍・黄龍の五王尊が、鹿の皮を取ってきて太鼓を作る時の舞。 この年は素面舞いが3人舞であった。最後に「宝渡し」があった。 |
青龍王命(せいりゅうおうのみこと)・赤龍王命(しゃくりゅうおうのみこと)・白龍王命(はくりゅうおうのみこと)・黒龍王命(こくりゅうおうのみこと)・黄龍王命(おうりゅうおうのみこと)=大山祇命(おおやまずみのみこと) | |
19 | 大神(だいじん) | 3 | 荒神の神威を大幣として表し、麻緒の力によって魔祓をして福を招来する祓いの力のこもった願神楽。上野・田原系統では、「願成就」を行う。 | 矢房八郎拝鷹天神(やぶさのはちろうはいたかてんじん)・道反命(みちのたんのみこと)・伊勢津彦(いせつひこ) | |
21 | 柴引(しばひき) | 1 | 天香具山の榊を根ごと抜いて、岩戸の前に飾る舞。 | 太玉命(ふとたまのみこと) | |
22 | 伊勢(いせ) | 1 | 岩戸開きを迎える祓いの舞。 | 天児屋根命(あめのこやねのみこと) | |
23 | 手力雄(たぢからお) | 1 | 天照大神が天岩戸に隠れているところを探り、天岩戸を開くために思案する舞。 | 手力雄命(たぢからおのみこと) | |
24 | 鈿女(うずめ) | 1 | 天鈿女命が、天岩戸の前で調子面白く舞った舞。 | 天鈿女命(あめのうずめのみこと) | |
25 | 戸取(ととり) | 1 | 手力雄命が天岩戸を開き、岩戸を投げる舞。投げる場所は、「日向の国小戸の檍ヶ原」と「伊勢の国山田ヶ原」が一般的であるが、地区によっては、「信濃の国戸隠嶽」とする地区もある。 | 手力雄命(たぢからおのみこと)。 戸取りの明神(ととりのみょうじん)とも呼ばれる。 |
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26 | 舞開(まいぎらき) | 1 | 天岩戸が開いた喜びの舞。舞の途中から日月の鏡を持って手力雄命が舞う。 | 手力雄命(たぢからおのみこと)。 | |
27 | 五穀(ごこく) | 5 | 五穀(米・稗・粟・豆・玉蜀黍)豊饒を祈る神楽。 | 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)・大田命(おおたのみこと)・大宮売命(おおみやめのみこと)・保食神(うけのちのかみ)・大己貴命(おおなむちのみこと) | |
28 | 柴上げ(=御柴) | 2 | 別名:御柴。平成18年度は雨天のため柴が濡れたので、座敷に柴を上げる場面は省略され、庭先で柴に荒神を乗せて「よいやさー」の掛け声で上げる場面のみ行われた。 | ||
平成18年度は省略 | 大刀神添=太刀神添(たちかんぜ) | 2 | 武御雷神の戦いの舞。 | 経津主神(ふつぬしのかみ)・武御雷神(たかみかづちのかみ) | |
平成18年度は省略 | 袖花(そではな) | 4 | 猿田彦命が天鈿女命の袖を引いて導いたことから縁結びの舞と言われる。 | 天鈿女命(あめのうずめのみこと)・■(=木+爪)津姫命(つまづひめのみこと)・石凝姥命(いしこりどめのみこと)・木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと) | |
平成18年度は省略 | 日の前(ひのまえ) | 4 | 「幣の舞」とも称され、外注連を祭る神楽。 | 天児屋根命(あめのこやねのみこと)・猿田彦命(さるたひこのみこと)・天鈿女命(あめのうずめのみこと)・思兼神(おもいかねのかみ) | |
28 | 繰下し(くりおろし)前半 | 4 | みどりの糸を持って舞う。 | 天児屋根命(あめのこやねのみこと)・天村雲命(あめのむらくものみこと)・天日鷲命(あめのひわしのみこと)・天帆負命(あめのほおいのみこと)。 |
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29 | 注連引き(しめひき)=注連口(しめくち) | 1 | 入鬼神 | 入鬼神 | |
28 | 繰下し(くりおろし)御半 | 4 | みどりの糸を持って舞う。 | 天児屋根命(あめのこやねのみこと)・天村雲命(あめのむらくものみこと)・天日鷲命(あめのひわしのみこと)・天帆負命(あめのほおいのみこと)。 | |
30 | 雲下(くもおろし) | 5 | 神楽33番のフィナーレ。雲から紙ふぶきが舞い落ちる。 | 神漏美命(かむろみのみこと)・手置帆負命(たおきほおいのみこと)・太玉命(ふとたまのみこと)・思兼命(おもひかねのみこと)・天児屋根命(あめのこやめのみこと) |
※下野神楽は、毎年新暦11月22日に行われます。
※家の中でありますが、戸を開けたままのため、一晩中見るということは、寒さとの戦いです。防寒具を忘れずに。
※平成18年度は太刀神添、袖花、日の前を省略した30番が奉納されました。
※平成18年度下野神楽では、三脚は座って目の高さまでならばOKということでした。
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