高千穂写真ギャラリー「高千穂の夜神楽」（尾狩神楽）

尾狩神楽　平成１７年１月１５日～１６日　於：狩底　甲斐勲氏宅

	JPG	平成１６年度に使用された面様の演目
１		彦舞
２		山中様
３		荒神
４		八つ鉢と田植神楽の畦塗りと杵舞
５		戸取り
６		座張り
７		岩戸大力男と手力男
８		天照大神と鈿女
９
10		武知の舞のカウントされない座張り
11
12		弓正護のノーカウントの座張り

No.	演目	人数	内容	JPG
			飯干泉師匠がほら貝を吹く。これから山中神社へ向かう。
	宮神楽（みやかぐら）		山中神社にて飯干泉師匠が山中坊の前で祈祷。観音堂（神楽殿）で式三番（とうせい・鎮守・杉登（前半）・山中神社・杉登（後半、幣の手）の後、饌具（餅）捲き。山中坊の前から猿田彦と山中様が舞出て、神社を３回時計回りに回る。先頭の綾を持った人が、参拝者の頭を綾でなでると頭が良くなるといわれているらしい。式三番終了時にはあたりは真っ暗なため、道行きを撮影したいカメラマンの人は高感度フィルムやストロボをご準備ください。
	道行き（みちゆき）	全員	山中神社を出たところで「舞い込み（入り込み）」という舞いを行い、神楽宿へむかう。
	舞入（まいいれ）		外注連は回れる構造でないため、直接、宿に舞い込む。神庭を回った後、神事。
１	彦舞（ひこまい）	１	猿田彦命の舞。序曲、始楽。
２	御小屋の舞（みこやのまい）	２	神を招く神庭をつくる舞。（開き扇の手、御幣の手。）
３	とうせい	２	式三番の一番目の舞。尾狩神楽では、とうせい・鎮守・杉登（前半）・山中神社・杉登（後半）の４番を「式３番」と言う。日神楽（昼に舞われる短い神楽）では必ず舞われる。杉登（後半）では腰幣を持って舞う。
４	鎮守（ちんじゅ）	２	神が社に降臨し鎮まり給うことを表現した舞。
５	杉登（すぎのぼり）前半	２	神が神殿に杉を伝わって降臨してくる神楽。
６	山中様（やまなかさま）	１	杉登りの入鬼神として登場する山中神社の祭神。山中坊とは修験者で実在の人物。天保１４年８月に延岡の石工利吉の作で、庄屋飯干栄左衛門、弁指甲斐治兵衛、施主宝右衛門・源三郎・宣吉・喜弥・伴治の山中坊の石像が山中神社に祀られている。（参考文献：高千穂文化会「高千穂の石塔」平成元年。←残念ながら、絶版です。）
	杉登り後半	２	御幣の手。三田井地区などでは「杉登」では腰幣を持って舞うことはなく、「幣神添」などで持つ。昇神の舞。神を送る。
	直会（なおらえ）	全員	式三番終了のため、お神酒上げ。舞人の夕食（ご飯・味噌汁・漬物）。参拝者にも夕食が御裾分けされる。
７	神降（かみおろし）	３	降神の舞で神を招く優美な舞。
６	地固（じがため）前半	４	剣、即ち水の徳で耕地をうるおして国造りをする舞。
７	荒神（こうじん）	１＋１	荒神の舞。引き出しがつく。閉扇の手から開扇の手。
	地固後半	４
１０	住吉（すみよし）	４	海神の舞。閉扇の手、開扇の手、御幣の手。
１１	大神（だいじん）の前半	４	大わたつみの神（海の幸）の清めの舞。願掛け願ほどきの神楽。御花（榊）の手、唱教、御幣の手、盆の手。
１２	田植神楽（たうえかぐら）	１＋２＋２（牛）＋４	田植えから刈り取りまでの豊作を祈る舞。あぜぬり、牛の鋤入れ、早乙女。
１３	杵の舞（きねのまい）	１	杵を持って穀物の豊作を祈る舞。
１４	箕舞（みまい）	１	豊作を感謝し、箕をふるう舞。箕の中に饌具（飴やチョコレートなどのお菓子）があり、最後に捲かれる。
	大神の後半		御幣の手。
	夜ながり（よながり）	全員	夜食のため、お神酒上げ。舞人の夕食（雑炊）。参拝者にも夕食が御裾分けされる。
１５	岩潜り（いわくぐり）の前半	４	剣の舞、白刃を持ち転回などをする勇壮な舞。
１６	座張り（ざはり）	１＋１	剣の舞の中にはいる面の舞。狭い神楽宿に集まった人が神庭に近寄っているため、大暴れして舞い、座を散らせ、次の岩潜りの後半で刀を振り回したり転回したりするスペースを確保する。荒神同様、登場と退場に引き出しが付く。
	岩潜りの後半	４	１人の転回、舞い上げ。
１７	五つ天皇（ごつてんのう）の前半	４	防火の舞。牛頭天皇（ごづてんのう）が訛ったものか？とも思われるが、はっきりしたことはわからない。唱教、御幣の手。
１８	八鉢（やつばち）	１	少彦名命が唐国より珍しい宝物や薬草を入手して帰国の途中、嬉しさのあまり船べりを叩いた喜びの舞。太鼓の上で逆立ちをする。
	五つ天皇の後半	４	御幣の手
１９	武知の舞（ぶちのまい）の前半	２	むちかむしとも言い山森の前奏曲。風難よけの舞。閉扇の手、開き扇の手。
	座張り	１	演目にカウントされない座張り。
	武知の舞の後半		襷の手、武知の手。
２０	山森（やまもり）の前半	２	山の神に祈る舞。火縄の手、御花（榊）の手、唱教。
２１	山の神（やまのかみ）	１＋４	山の神としし（猪）の舞。
	山森の後半	２	襷の手、舞い上げ。
２３	弓正護（ゆみしょうご）の前半	２	弓を持ち、弓矢の呪力で悪魔を払う舞い。
	座張り	１	演目にカウントされない座張り。
	弓正護の後半	２	舞い上げ。
１２	沖逢（おきえ）	２	水神を祭る火伏せの舞。
２４	注連口（しめくち）	２	神々をお送りする舞。
２５	伊勢（いせ）	１	岩戸を探る舞で岩戸開きの準備。
２６	岩戸大力男（いわとたぢからお）	１	岩戸五番のはじまり。天岩戸を探しあてるところ。
２７	鈿女（うずめ）	１	うずめの命の舞。天の岩戸の前の舞、神楽のはじまり。
２８	柴引き（しばひき）	１	天香久山の柴を引き岩戸の前に飾る舞。
２９	戸取（ととり）	１	天岩戸を開く舞。尾狩地区の戸は、藁の編み物の筒状のものが１つである。唱教では、「日向の国青木が原」へ投げるとある。
３０	手力男（たぢからお）	１	天岩戸を開き喜び祝う舞。三田井地区の「舞開き」にあたるが、天照大神は次の「日の前」で引き出される。
３１	日の前	２	天照大神の出御の舞。「月と日を…」を歌い祝福する。ちなみに、天照大神役は男の子です。
	えりもの配布		尾狩神楽では、天照大神が出た段階で、その場にいて見ていた人に「えりもの」を希望者に配布しています。これは尾狩神楽だけのシキタリであるので見学者のみなさんは他所の地区で同じ事をしないようにしてください。
３２	雲下（くもおろし）	５	雲（内注連）をおろし舞納めの舞。直前にえりものをはずされた状態で雲が下される。尾狩神楽の雲は板製で日月と龍が描かれている。

※尾狩神楽は、毎年新暦１月第３土日に行われます。日にちが決まっていますが、突然変更される場合もありますので、あらかじめ日程を確認してください。高千穂町大字向山の尾狩公民館で、尾峰と狩底の頭文字を取って尾狩地区と呼んでいます。実際には、日之影町の乙女・草仏地区とも共同でおこなっています。
※家の中であります。向山地区の場合、庭も狭いので戸を開けて外で見る人はほとんどいないため、戸を閉めた状態でストーブをガンガン炊いています。向山地区以外の地区と同じ感覚で厚着してきた方は脱いでちょうど良い状態であると思います。逆に向山地区だけしか見に来られていない方は、もし他の地区に行って寒くても文句を言わないでくださいね。
※尾狩地区では、三脚が禁止されていませんが、なるべく両サイドか後ろからにとどめ、他の人に迷惑をかけないように見学しましょう。
※平成１６年度は、「繰下し」以外の３２番が行われました。ちなみに雲下しの終了は、午前９時４０分でした。

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