高千穂写真ギャラリー「高千穂の夜神楽」(野方野神楽)


野方野神楽 平成16年12月11日〜12日 於:野方野公民館

No. 演目 人数 内容 命付 JPG
宮神楽 石神神社で鎮守
宮神楽 石神神社で太殿
宮神楽 石神神社で杉登

宮神事 石神神社本殿を時計回りに3周する。
道行き(みちゆき) 徒歩で神社から神楽宿まで移動。道行き神楽。
舞入(まいいれ) 外注連を3回回る予定であるが、今年の外注連は回れない構造のため省略し、宿に舞い込む。
神事
夕食
説明 野方野神楽では、観客への食事が式3番終了後から出されるが、ほしゃどんは自宅に帰り入浴など行うため、観客が時間を持て余すため、その時間を利用し、商工観光田尻隆介課長による神楽の簡単な解説を行っている。
太殿(たいどの) 神楽を行う社を建立する舞。 久久之遅命(くくぬちのみこと)・金山彦命(かなやまひこのみこと)・迦具土命(かぐつちのみこと)・水波売命(みずはのみこと)
神降(かみおろし) 神庭を清めて神を勧請する舞。神降・鎮守・杉登の3番を「式3番」と言う。日神楽(昼に舞われる短い神楽)では必ず舞われる。 神漏岐命(かむろぎのみこと)【天神】・忍穂耳命(おしほみのみこと)【地神】・中筒男命(なかつつおのみこと)【海神】
鎮守(ちんじゅ) 神が社に降臨し鎮まり給うことを表現した舞。 大屋津姫命(おおやつひめのみこと)・■(=木+爪)津姫命(つまづひめのみこと)
杉登(すぎのぼり) 2+1 神が神殿に杉を伝わって降臨してくる神楽。途中で入鬼神が入る。 椎根津彦命(しいねつひこのみこと)・菟狭津彦命(うさつひこのみこと)・入鬼神は武御雷命(たけみかづちのみこと)

直会(なおらえ) 式3番終了のお神酒上げ。夕食。
地固(じがため) 国作りや田作りのために土地を堅固にする舞。 天児屋根命(あめのこやねのみこと)・事代主命(ことしろぬしのみこと)・太玉命(ふとたまのみこと)・五十猛命(いそたけるのみこと)



幣神添(ひかんぜ) 御幣(ごへい)を持って舞う。高千穂の方言では幣を「ひ」と発音する。 彦狭知命(ひこさしりのみこと)・手置帆負命(たおきほおひのみこと)


弓正護(ゆみしょうご) 弓の神威をもって悪魔を祓う神楽。 月夜見命(つくよみのみこと)・天日鷲命(あめのひわしのみこと)

住吉(すみよし) 海神を讃える讃える神楽。野方野神楽では、舞の途中でシシが入る。 大綿津見命(おおわだつみのみこと)・中筒男命(なかつつおのみこと)・底筒男命(そこつつおのみこと)・表筒男命(うわつつおのみこと)

岩潜(いわくぐり) 岩間を走る激流の意で、太刀をくぐる舞。 武御雷命(たかみかづちのみこと)・手置帆負命(たおきほひのみこと)・天目一筒命(あめのまひとつつのみこと)・天穂日命(あめのほひのみこと)


夜食(よながり)
10 袖花(そではな) 猿田彦命が天鈿女命の袖を引いて導いたことから縁結びの舞と言われる。 天鈿女命(あめのうずめのみこと)・■(=木+爪)津姫命(つまづひめのみこと)・石凝姥命(いしこりどめのみこと)・木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
芝のり 天孫ににぎの尊が柴輿に乗り降り給う舞。 十社大明神と氏神(石神神社) 平成16年度は行われなかった。
地割(じわり) 土地の割り替えの舞。「山の神」を神格化した荒神が、密教の三宝荒神と習合して、のちに竈神としての神格が残った。台所で竈祭を行い、舞い込む。 須佐之男命(すさのおのみこと)【荒神】・太玉命(ふとたまのみこと)【幣差】・武御雷命(たけみかづちのみこと)【太刀舞】・天児屋根命(あめのこやねのみこと)【神主】・月読命(つくよみのみこと)【弓舞 平成16年度は行われなかった。
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本花(ほんはな) おめでたいご披露の祝いの舞。 天鈿女命(あめのうずめのみこと)・石凝姥命(いしこりどめのみこと)・■(=木+爪)津姫命(つまづひめのみこと)・木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
12 五穀(ごこく) 五穀(米・稗・粟・豆・玉蜀黍)豊饒を祈る神楽。 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)・大田命(おおたのみこと)・大宮売命(おおみやめのみこと)・保食神(うけのちのかみ)・大己貴命(おおなむちのみこと)
13 七貴神(しちきじん) 大国主神と子供神6人の合計7人の神が登場し、親神が子供神に舞を教える舞。
この年は、子神に観光客の飛び入りを起用していた。
大国主命(おおくにぬしのみこと)と子神六神
14 御神体(ごしんたい) イザナギ・イザナミ2神の国産みの舞。酒こしの舞とも言われる。 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと)
15 蛇切(じゃきり) すさのおの尊の大蛇退治の舞。 須佐之男命(すさのおのみこと)

16 八鉢(やつばち) すさのおの尊が嫁を迎えて喜びの舞。太鼓に逆立ちをしたり、岩戸地区では御神体(木製の男性のシンボル)も登場する。 須佐之男命(すさのおのみこと)

17 武智(ぶち) 「鞭かざし」ともいう風難よけの舞。野方野の武智は他の地区の半分のサイズである。 弟橘姫命(おとたちばなひめのみこと)・衣通郎姫命(そとほりいいらつひめのみこと)

18 四人鎮守 岩戸地区に特有な舞。四人で舞う鎮守、神々の喜びの舞。 四人鎮守の命付けは書いた資料がないので不明である。
火の前(ひのまえ) 火伏の舞。 火の前の命付けは書いた資料がないので不明である。 平成16年度は行われなかった。
19 太刀神添(たちかんぜ) 剣難よけのの舞。 経津主神(ふつぬしのかみ)・武御雷神(たかみかづちのかみ)

20 沖逢(おきえ) 海原より来る神を招ずる舞。 天村雲命(あめのむらくものみこと)・思兼神(おもいかねのかみ)・事代主神(ことしろぬしのかみ)・天穂日命(あめのほひのみこと)


大神(だいじん) 荒神の神威を大幣として表し、麻緒の力によって魔祓をして福を招来する祓いの力のこもった願神楽。 矢房八郎拝鷹天神(やぶさのはちろうはいたかてんじん)・道反命(みちのたんのみこと)・伊勢津彦(いせつひこ) 平成16年度は行われなかった。
21 山森(やまもり) 龍神の舞。青龍・白龍・赤龍・黒龍の四王尊が、鹿の皮を取ってきて太鼓を作る時の舞。野方野地区には山の神とシシは登場しない。 青龍王命(せいりゅうおうのみこと)・赤龍王命(しゃくりゅうおうのみこと)・白龍王命(はくりゅうおうのみこと)・黒龍王命(こくりゅうおうのみこと)
22 柴引(しばひき) 天香具山の榊を根ごと抜いて、岩戸の前に飾る舞。 太玉命(ふとたまのみこと)
23 伊勢(いせ) 岩戸開きを迎える祓いの舞。 天児屋根命(あめのこやねのみこと)
24 手力雄(たぢからお) 天照大神が天岩戸に隠れているところを探り、天岩戸を開くために思案する舞。 手力雄命(たぢからおのみこと)
25 鈿女(うずめ) 天鈿女命が、天岩戸の前で調子面白く舞った舞。 天鈿女命(あめのうずめのみこと)
26 戸取(ととり) 手力雄命が天岩戸を開き、岩戸を投げる舞。投げる場所は、「信濃の国戸隠嶽」で戸は1枚。 手力雄命(たぢからおのみこと)。
戸取りの明神(ととりのみょうじん)とも呼ばれる。


27 舞開(まいぎらき) 天岩戸が開いた喜びの舞。舞の途中から、神主が日月の鏡を思兼命にわたす。奉仕者全員が御幣を手に賀歌(はぎうた)を歌う。「天の戸を押し分け出づるやー天の戸を」「月と日を諸手に持ちてやー舞い遊ぶ。舞えばぞ開くやー天の岩戸。」 思兼命(おもいかねのみこと)。
28 繰下(くりおろし) みどりの糸を持って舞う。みどりの糸は神楽宿の都合上、90度曲がって設置されていた。 天児屋根命(あめのこやねのみこと)・天村雲命(あめのむらくものみこと)・天日鷲命(あめのひわしのみこと)・天帆負命(あめのほおいのみこと)。
29 雲下(くもおろし) 神楽33番のフィナーレ。野方野神楽では雲が無く、八丁注連を持って舞う。男性の観客の希望者も飛び入り参加可能。但し人数制限有り。 野方野の雲下の命付は書いた資料がないので不明である。

※野方野神楽は、毎年新暦12月14日に近い土日に行われます。
※馬生野(ませの)→日向(ひなた)→神殿(こうどの)&馬場先(ばばさき)→尾ノ上(おのうえ)&下角(しもづの)→立石(たていし)の5つのグループが毎年順番に神楽運営の係となっています。
※家の中でありますが、ほとんど戸を開けたままのため、一晩中見るということは、寒さとの戦いです。防寒具を忘れずに。
※平成16年度は、「芝のり」「地割」「火の前」「大神」の4番が省略された29番の奉納でした。


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