高千穂写真ギャラリー「高千穂の夜神楽」(河内神楽)2011年度


河内神楽 平成24(2012)年1月7日〜8日 於:奥鶴公民館「亀鶴館」

No. 演目 人数 内容 命付 JPG
準備 外注連は公民館の用地の関係から西ではなく南に設置された。神庭に雲は作られなかった。(熊野鳴瀧神社神楽殿には、雲が存在する。ここ最近は神楽宿で雲を作っていないようだ。天井が高い場所でないと設置が困難であるが、何とか復活してもらいたい。)





宮へ移動 ほしゃどん達は車で熊野鳴滝神社へ移動。
宮で神事 熊野鳴瀧神社で、戸高重喜さんの太鼓の演奏の後、御神体(神鏡)を神輿にのせて、奉仕者は御祓いを受ける。

道行き(みちゆき) 熊野鳴滝神社からこの年は自動車で移動し神楽宿の近くから道行きをしました。
舞入(まいいれ) 17時頃、外注連は回れる構造ではあったが、そのまま宿に舞い込む。
神事
彦舞(ひこまい) 17時15分頃。猿田彦命が天孫降臨のおのころ島に見立てた桝に乗って四方割りを行う。※河内地区では東西南北の順番である。今年は神前が東であった。 猿田彦命(さるたひこのみこと)


神降(かみおろし) 17時29分頃。神庭を清めて神を勧請する舞。鎮守・神颪・杉登の3番を「式3番」と言う。日神楽(昼に舞われる短い神楽)では必ず舞われる。 神漏岐命(かむろぎのみこと)【天神】・忍穂耳命(おしほみのみこと)【地神】・中筒男命(なかつつおのみこと)【海神】

鎮守(ちんじゅ) 18時1分〜20分。神が社に降臨し鎮まり給うことを表現した舞。。
杉登(すぎのぼり) 2+1 18時20分〜18時56分。神が神殿に杉を伝わって降臨してくる神楽。途中で入鬼神が入る。尻付きあり。 椎根津彦命(しいねつひこのみこと)・菟狭津彦命(うさつひこのみこと)・入鬼神は武御雷命(たけみかづちのみこと)※平成23年度も入鬼神は素戔鳴命(すさのうのみこと)とのアナウンスがあった。


式典・直会 式3番終了の神事と食事。中国清華大学の学生さんのツアーや韓国の韓国総合芸術学校の学生さんなど国際的な神楽宿でした。





地固(じがため) 20時11分〜20時46分。国作りや田作りのために土地を堅固にする舞。最後に宝渡しがある。 天児屋根命(あめのこやねのみこと)・事代主命(ことしろぬしのみこと)・太玉命(ふとたまのみこと)・五十猛命(いそたけるのみこと)



武智神添(ぶちかんぜ) 20時46分〜21時8分。武御雷神の戦いの舞。 4人の命付け不明。


住吉 21時9分〜21時40分河内地区では、火伏の神楽といわれている。
弓正護(ゆみしょうご) 弓の神威をもって悪魔を祓う神楽。最後に宝渡しの儀式がある。21:40〜22:22。 月夜見命(つくよみのみこと)・天日鷲命(あめのひわしのみこと)



岩潜(いわくぐり) 岩間を走る激流の意で、太刀をくぐる舞。帯は安産祈願。ちなみに戦時中までは真剣を使っていたそうであるが、戦後からは模造刀になったそうである。 武御雷命(たかみかづちのみこと)・手置帆負命(たおきほひのみこと)・天目一筒命(あめのまひとつつのみこと)・天穂日命(あめのほひのみこと)





10 八鉢(やつばち) 河内神楽に昔は存在したが、戦争で八鉢を知る人達が亡くなったので途絶えていたが、この度、下川登神楽保存会の戸高政昭さんに習って始めた。 少彦名命(すくなひこなのみこと)



11 沖逢(おきえ) 海原より来る神を招ずる舞。 天村雲命(あめのむらくものみこと)・思兼神(おもいかねのかみ)・事代主神(ことしろぬしのかみ)・天穂日命(あめのほひのみこと)


12 山森(やまもり)の前半 河内地区は幣挿し・弓・太刀(年によっては鉄砲)。※解説では、「山森の口」とアナウンスされていたが、今年度は省略。。 青龍王命(せいりゅうおうのみこと)・赤龍王命(しゃくりゅうおうのみこと)・白龍王命(はくりゅうおうのみこと)・黒龍王命(こくりゅうおうのみこと)・黄龍王命(おうりゅうおうのみこと)=大山祇命(おおやまずみのみこと) 今年度は省略。
12 山森の口(やまもりのくち)の後半 1+7 河内地区は外から舞いこむ。幣挿し・太刀2・弓・山ノ神・女神・シシとシシ追いの勢子(道化荒神)。河内独特の入場のやりかた。
※外注連から神庭の中心にかけて観客席の人は道を空けてください。

13 山森(やまもり)の後半 1+2 河内地区は山ノ神・シシの舞。0:18〜0:32。 青龍王命(せいりゅうおうのみこと)・赤龍王命(しゃくりゅうおうのみこと)・白龍王命(はくりゅうおうのみこと)・黒龍王命(こくりゅうおうのみこと)・黄龍王命(おうりゅうおうのみこと)=大山祇命(おおやまずみのみこと)

14 御神体(ごしんたい)



夜食
15 太刀神添(たちかんぜ) 武御雷神の戦いの舞。1:31〜2:01 4人なので命付不明。


16 五穀(ごこく) 五穀(米・稗・粟・豆・玉蜀黍)豊饒を祈る神楽。本年度は最初に御神酒上げの儀式があった。2:02〜2:58。 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)・大田命(おおたのみこと)・大宮売命(おおみやめのみこと)・保食神(うけのちのかみ)・大己貴命(おおなむちのみこと)



17 幣神添(ひかんぜ) 御幣(ごへい)を持って舞う。高千穂の方言では幣を「ひ」と発音する。上野・田原系統では道化荒神が登場するが、今年は、普通の入鬼神だった。2:59〜3:52。 彦狭知命(ひこさしりのみこと)・手置帆負命(たおきほおひのみこと)。





18 地割(じわり) 7のはずだが、3 竈から舞い出す。前半は幣挿し・太刀2・弓1・荒神3名の7名のはずだが、省略された。
後半は3名。
出てくる場所は異なるが、舞の流れは、山森の口と山森と似ている。問答は省略された。

19 本花(ほんはな) おめでたいご披露の祝いの舞。4:21〜5:03。 天鈿女命(あめのうずめのみこと)・石凝姥命(いしこりどめのみこと)・■(=木+爪)津姫命(つまづひめのみこと)・木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)


20 大神(だいじん) 荒神の神威を大幣として表し、麻緒の力によって魔祓をして福を招来する祓いの力のこもった願神楽。最後に3度の拝みを5方(東・南・西・北・中央)行い、白米を蒔く。5:03〜5:55。 矢房八郎拝鷹天神(やぶさのはちろうはいたかてんじん)・道反命(みちのたんのみこと)・伊勢津彦(いせつひこ)







21 柴引(しばひき)めくりには「芝引き」とあった。 5時55分頃。天香具山の榊を根ごと抜いて、岩戸の前に飾る舞。
※平成23年度の河内地区では「柴引きの、げん太夫」とアナウンスがあった。

22 伊勢(いせ) 6時20分。岩戸開きを迎える祓いの舞。 天児屋根命(あめのこやねのみこと)
23 手力男命(たぢからおのみこと) 6時47分。天照大神が天岩戸に隠れているところを探り、天岩戸を開くために思案する舞。 手力男命(たぢからおのみこと)
24 鈿女(うずめ) 7時18分。天鈿女命が、天岩戸の前で調子面白く舞った舞。御幣は岩戸幣の横冠を使っていた。 天鈿女命(あめのうずめのみこと)
25 戸取(ととり) 7時30分。手力雄命が天岩戸を開き、岩戸を投げる舞。河内地区では、投げる場所は、「信濃の国戸隠嶽」と「日向の国小戸の檍ヶ原」と言っていた。 手力雄命(たぢからおのみこと)。
河内地区では、戸隠しのさん太夫(とがくしのさんだゆう)とも呼ばれる。

26 舞開(まいびらき) 7時46分。天岩戸が開いた喜びの舞。 手力雄命(たぢからおのみこと)。

27&28 繰下(くりおろし)+注連口(しめくち) 4+1 8時10分内注連で舞う。入鬼神。
河内のめくりには繰下のみしかなかったが、注連口の部分も存在するので1番として考えました。
天児屋根命(あめのこやねのみこと)・天村雲命(あめのむらくものみこと)・天日鷲命(あめのひわしのみこと)・天帆負命(あめのほおいのみこと)。
入鬼神



神事 終了時間は8時50分頃でした。河内地区では最後にみどりの糸を持って名前と数えの年齢を言ってお願い事をして糸を右に回って左に戻して祈る儀式があり、女性もこの時は神庭に入ることが許される。このあと、えりものや御幣が希望者に配布される。(ただし、数に限りがあるので、枚数に制限あり。)
駐車場0台であったので、道路の広い場所しか停められないはずであったが、近所の田んぼを開放されたので良かった。朝方は霜で真っ白でした。

※河内神楽は、毎年新暦1月第一土日前後に行われます。
※建物の中でありますが、戸を開けたままのため、一晩中見るということは、寒さとの戦いです。防寒具を忘れずに。
※三脚は端か後ろのみ可。
※平成23年度は33番のうち28番が舞われました。(繰り下ろしに注連口が合体している。めくりには注連口は無く、山森の口がある。なお、八鉢が三田井地区下川登神楽保存会の戸高政昭さんから習って始まりました。)
※平成23年度も磁石の方位でなく、神前が東で五行が配されていました。
※平成23年度は終了時間は午前8時50分でした。
※山森の口については、入場までが山森の口で、後半が山森です。めくりにもありました。
※神楽歌や唱行の節回しが独特で面白いです。
※ほしゃにマイクが付けられており、舞いの解説もあるので観光客には割合わかりやすいと思う。
※受付では観光協会からの高千穂の夜神楽の本などが販売されていた
※上田原地区のように外に飲食用テントが設けられていました。やきとり屋さんが店を出されていました。
※平成23年度は、中国清華大学の学生さんのツアーや韓国の韓国総合芸術学校の学生さんなど来られ、国際的な神楽宿でした。


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