高千穂写真ギャラリー「高千穂の夜神楽」（秋元神楽2009）

秋元神楽　平成21年11月28日～29日　於：蔵の平　飯干金光氏宅

No.	演目	人数	内容	命付	JPG
	準備		外注連、屋根の弓矢、受付、餅、各家でお祭しているお面様などの準備が行われる。今年、保存会オリジナルウインドブレーカーが製作された。
	昼食	全員
	おったち御神酒	全員
	宮神楽（みやかぐら）	全員	秋元神社は改築のため新しくなっていた。今回の神楽宿のお孫さん（あきくん５才）と前回の神楽宿のお孫さん（たっくん３才）がカメラマンのモデル役で撮影会状態だった。神社を１周して宿へ向かった。
	道行き（みちゆき）		秋元神社から神楽宿に向かう。例年は自動車で移動することが多く、この年は氏子さんの中でも最も遠い場所なので、自動車で神楽宿のそばまで行きました。
	舞入（まいいれ）		１６：１２外注連を３回回って宿に舞い込む。（今年は、庭の都合で回らないで入場。）御神輿の入場は、神輿潜りが盛況でやや遅れていた。
	神事		高千穂神社後藤俊彦宮司による式典。
	夕食		１６：５６。一礼一拍手でいただきます。
	御神屋誉（みこうやほめ）	４＋３	１７：０５。太鼓を打ちながら唱教を唱える。神楽宿や道具などを誉める。
１	彦舞（ひこまい）	１	１８：０４猿田彦命が天孫降臨のおのころ島に見立てた桝に乗って四方割りを行う。	猿田彦命（さるたひこのみこと）
２	太伊殿（たいどの）	４	１８：１９神楽を行う社を建立する舞。	久久之遅命（くくぬちのみこと）・金山彦命（かなやまひこのみこと）・迦具土命（かぐつちのみこと）・水波売命（みずはのみこと）
３	神降（かみおろし）	３	１８：４１神庭を清めて神を勧請する舞。神降・鎮守・杉登の３番を「式３番」と言う。日神楽（昼に舞われる短い神楽）では必ず舞われる。	神漏岐命（かむろぎのみこと）【天神】・忍穂耳命（おしほみのみこと）【地神】・中筒男命（なかつつおのみこと）【海神】
４	鎮守（ちんじゅ）	２	１９：０６神が社に降臨し鎮まり給うことを表現した舞。	大屋津姫命（おおやつひめのみこと）・■（＝木＋爪）津姫命（つまづひめのみこと）
５	杉登（すぎのぼり）	２＋１	１９：２７神が神殿に杉を伝わって降臨してくる神楽。途中で入鬼神が入る。	椎根津彦命（しいねつひこのみこと）・菟狭津彦命（うさつひこのみこと）・入鬼神は武御雷命（たけみかづちのみこと）
	祭典・式三番終了の御神酒	全員	２０：０１高千穂神社後藤俊彦宮司による祭典のあと、「１礼１拍手」でいただきますと言って食事をする。
６	地固（じがため）	４	２１：３８国作りや田作りのために土地を堅固にする舞。途中で、柴入れ（空柴）が入る。最後に「宝渡しの儀式」がある。 ※本年は、太鼓の上に太刀を立てる儀式は省略された。	天児屋根命（あめのこやねのみこと）・事代主命（ことしろぬしのみこと）・太玉命（ふとたまのみこと）・五十猛命（いそたけるのみこと）
７	幣神添（ひかんぜ）	２	２２：０９御幣（ごへい）を持って舞う。高千穂の方言では幣を「ひ」と発音する。	彦狭知命（ひこさしりのみこと）・手置帆負命（たおきほおひのみこと）
８	本花（ほんはな）	４	２２：４０おめでたいご披露の祝いの舞。	天鈿女命（あめのうずめのみこと）・石凝姥命（いしこりどめのみこと）・■（＝木＋爪）津姫命（つまづひめのみこと）・木花開耶姫命（このはなさくやひめのみこと）
	御神酒あげ		２３：０３
９	住吉（すみよし）	４	２３：０４海神を讃える讃える神楽。	大綿津見命（おおわだつみのみこと）・中筒男命（なかつつおのみこと）・底筒男命（そこつつおのみこと）・表筒男命（うわつつおのみこと）
	中入れ		２３：５５深夜の「おじや」をいただく。
１０	沖逢（おきえ）	４	０：２２海原より来る神を招ずる舞。秋元地区の沖逢の御幣は、「水神」の顔が彫ってある珍しい御幣である。	天村雲命（あめのむらくものみこと）・思兼神（おもいかねのかみ）・事代主神（ことしろぬしのかみ）・天穂日命（あめのほひのみこと）
１１	弓正護（ゆみしょうご）	２	０：４７弓の神威をもって悪魔を祓う神楽。	月夜見命（つくよみのみこと）・天日鷲命（あめのひわしのみこと）
１２	七鬼神（しちきじん）	７	１：２７大国主神と子供神６人の合計７人の神が登場し、親神が子供神に舞を教える舞。あきくん（５才）たっくん（３才）の超若手コンビが拍手と御花（金一封）をもらっていた。	大国主命（おおくにぬしのみこと）と子神六神。秋元地区のめくりには「七福神」とある。
１３	大神（だいじん）	３	２：０１荒神の神威を大幣として表し、麻緒の力によって魔祓をして福を招来する祓いの力のこもった願神楽。秋元出身の小説家、石坂あゆみさんの「碧い谷の水面」では、この神楽が紹介されています。	矢房八郎拝鷹天神（やぶさのはちろうはいたかてんじん）・道反命（みちのたんのみこと）・伊勢津彦（いせつひこ）
１４	袖花（そではな）	４	２：２２猿田彦命が天鈿女命の袖を引いて導いたことから縁結びの舞と言われる。	天鈿女命（あめのうずめのみこと）・■（＝木＋爪）津姫命（つまづひめのみこと）・石凝姥命（いしこりどめのみこと）・木花開耶姫命（このはなさくやひめのみこと）
	御神酒あげ		２：４５
１５	岩潜（いわくぐり）	１＋４この年は４だった。	２：４８岩間を走る激流の意で、太刀をくぐる舞。秋元地区では、三田井系統と同じで「引き出し」と呼ばれる人に続いて入場するが、この年は省略。	武御雷命（たかみかづちのみこと）・手置帆負命（たおきほひのみこと）・天目一筒命（あめのまひとつつのみこと）・天穂日命（あめのほひのみこと）
１６	五穀（ごこく）	５	３：５４五穀（米・稗・粟・豆・玉蜀黍）豊饒を祈る神楽。	倉稲魂命（うかのみたまのみこと）・大田命（おおたのみこと）・大宮売命（おおみやめのみこと）・保食神（うけのちのかみ）・大己貴命（おおなむちのみこと）
１７	御神体（ごしんたい）	３この年は２だった。	４：２８イザナギ・イザナミ２神の国産みの舞。酒こしの舞とも言われる。	伊邪那岐命（いざなぎのみこと）・伊邪那美命（いざなみのみこと）
１８	地割（じわり）	５	４：５３土地の割り替えの舞。「山の神」を神格化した荒神が、密教の三宝荒神と習合して、のちに竈神としての神格が残った。台所で竈祭を行い、舞い込む。	須佐之男命（すさのおのみこと）【荒神】・太玉命（ふとたまのみこと）【幣差】・武御雷命（たけみかづちのみこと）【太刀舞】・天児屋根命（あめのこやねのみこと）【神主】・月読命（つくよみのみこと）【弓舞】
１９	太刀神添（たちかんぜ）	２	５：２４武御雷神の戦いの舞。	経津主神（ふつぬしのかみ）・武御雷神（たかみかづちのかみ）
２０	八鉢（やつばち）	１	５：４８少彦名命が唐国より珍しい宝物や薬草を入手して帰国の途中、嬉しさのあまり船べりを叩いた喜びの舞。太鼓の上で逆立ちをする。	少彦名命（すくなひこなのみこと）
２１	武知（ぶち）	２	６：０５「鞭かざし」とも言われ、「山森」の前奏曲として二番続けて舞われる。戦いの準備の舞とも、龍王の舞とも言われる。	弟橘姫命（おとたちばなひめのみこと）・衣通郎姫命（そとほりいいらつひめのみこと）
２２	山森（やまもり）	５	６：３３龍神の舞。青龍・白龍・赤龍・黒龍・黄龍の五王尊が、鹿の皮を取ってきて太鼓を作る時の舞。	青龍王命（せいりゅうおうのみこと）・赤龍王命（しゃくりゅうおうのみこと）・白龍王命（はくりゅうおうのみこと）・黒龍王命（こくりゅうおうのみこと）・黄龍王命（おうりゅうおうのみこと）＝大山祇命（おおやまずみのみこと）
	朝食及び岩戸の前のお神酒		７：２９
２３	柴引（しばひき）	１	７：４０天香具山の榊を根ごと抜いて、岩戸の前に飾る舞。	太玉命（ふとたまのみこと）
２４	伊勢（いせ）	１	８：１１岩戸開きを迎える祓いの舞。	天児屋根命（あめのこやねのみこと）
２５	手力雄（たぢからお）	１	８：３３天照大神が天岩戸に隠れているところを探り、天岩戸を開くために思案する舞。	手力雄命（たぢからおのみこと）
２６	鈿女（うずめ）	１	８：５９天鈿女命が、天岩戸の前で調子面白く舞った舞。秋元のめくりには「岩戸女神」とあるのを「鈿女」に訂正してある。	天鈿女命（あめのうずめのみこと）
２７	戸取（ととり）	１	９：２０手力雄命が天岩戸を開き、岩戸を投げる舞。投げる場所は、「日向の国小戸の檍ヶ原」と「伊勢の国山田ヶ原」が一般的であるが、地区によっては、「信濃の国戸隠嶽」とする地区もある。	手力雄命（たぢからおのみこと）。戸取りの明神（ととりのみょうじん）とも呼ばれる。
２８	舞開（まいぎらき）	１	９：４５天岩戸が開いた喜びの舞。舞の途中から、神主が日月の鏡を手力雄命にわたす。奉仕者全員が御幣を手に賀歌（はぎうた）を歌う。「天の戸を押し分け出づるやー天の戸を」「月と日を諸手に持ちてやー舞い遊ぶ。月こそまされやー宵も照らしゃる。」秋元地区の月の裏面には、兎の絵が描いてある。	手力雄命（たぢからおのみこと）。
２９	日の前（ひのまえ）	４	１０：００「幣の舞」とも称され、外注連を祭る神楽。	天児屋根命（あめのこやねのみこと）・猿田彦命（さるたひこのみこと）・天鈿女命（あめのうずめのみこと）・思兼神（おもいかねのかみ）
３０	御柴（おんしば）	３とあるが、問答省略のため２	１０：２６。瓊瓊杵尊（十社大明神）と氏神（秋元神社）が柴に乗って神遊びをする舞。問答がある。今年度は問答は省略された。 ※秋元神楽は大字向山地区であるが、三田井系統であり、また、高千穂神社の後藤俊彦宮司も来られているので、三田井系統の解釈を採用している。ここでの瓊瓊杵尊（十社大明神）の面様は、浅ヶ部神楽や下川登神楽等のように十社大明神面では無く、地元では「諸塚太子大明神」を使用している。	十社大明神と氏神（秋元神社）
３１	繰下（くりおろし）前半	４	１０：４０みどりの糸を持って舞う。	天児屋根命（あめのこやねのみこと）・天村雲命（あめのむらくものみこと）・天日鷲命（あめのひわしのみこと）・天帆負命（あめのほおいのみこと）。
３２	注連口（しめくち）	１	１０：４５入鬼神。	入鬼神
３１	繰下（くりおろし）後半	４＋客	１０：５５みどりの糸を持って舞う。この年は見学者が綱を持っていた。あきくんとたっくんを中心に盛り上がっていました。
３３	雲下（くもおろし）	５	１１：００神楽33番のフィナーレ。雲から紙ふぶきが舞い落ちる。最後にせんぐまき（もちまき）がある。１１：２０終了。	神漏美命（かむろみのみこと）・手置帆負命（たおきほおいのみこと）・太玉命（ふとたまのみこと）・思兼命（おもひかねのみこと）・天児屋根命（あめのこやめのみこと）

※秋元神楽は、毎年１１月３０日に近い土日行われます。およその日にちが決まっていますが、変更される場合もありますので、あらかじめ日程を確認してください。
※食事のふるまいは地区のしきたりで行われます。式三番の後の神事以降、御神酒が出されるまでの間の飲食は控えましょう。
※家の中でありますが、戸を開けたままのため、一晩中見るということは、寒さとの戦いです。防寒具を忘れずに。
※秋元地区では、三脚（一脚）が禁止されています。カメラやビデオ撮影には、手持ちで、他の人に迷惑をかけないように見学しましょう。
※平成２１年度は、３３番の奉納でした。

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